■半導体メモリ
− MROM
MROM(マスクROM,Mask Read Only Memory)は不揮発性メモリのなかでも典型的なタイプのものといえ、ウエハーを製造する段階で、記憶内容を書き込んでしまっている。しかもMROMは一度作ってしまうと、物理構な変化でデータを記憶させているために、記憶内容を変更させることはできない。そのためMROMは、固定的に使用するデータを記憶する場合に利用される。
MROMの構造
ROMではメモリセルを1個のトランジスタで容易に実現することができるので、高集積化による大容量メモリを比較的低コストで製造することができる。MROMの場合も、RAMのときと同じように、メモリセルをマトリックス状に配置させている。
MROMの代表的な構造には2つのタイプがあり、トランジスタを直列接続した「NAND型」と、並列接続した「NOR型」がある。両者にはそれぞれ得手不得手がある。
例えば高集積化という点では直列接続したNAND型のほうが優れているが、外の回路とのコンタクトのとりやすさ、処理速度などの点ではNOR型のほうが優れているといえる。

左図;NOR型。右図;NAND型。 |
製造段階における情報書きこみの方法
MROMに"0","1"の情報を書き込む方法としては、ビット線にメモリトランジスタを接続するか否かを、コンタクト孔の有無によって決める「コンタクト書き込み」と、イオン注入によって、必要なメモリトランジスタのスレッショールド電圧(MOSトランジスタのスイッチをオンにできる電圧)Vtをかえる「イオン書き込み」の二つがある。
コンタクト書き込みの方は、上図のNOR型の構造に示してあるように、例えば、○が接続されていないので"0"、●は接続されているので"1"といった具合に、原理的には単純なものだ。
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