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   last update; July 29th, 2002

ニ原子分子の仕組みから、化学反応、導電性高分子のドーピング効果まで説明できる、確かめられる!

「実践量子化学入門 CD-ROM付き」
平山令明著
講談社ブルーバックス

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 どちらかというと、化学というのは断片的な知識を覚えていくという感じがするかもしれない。例えば、水素原子はH2となるのにヘリウムはHeのままであるとか、ベンゼンは化学的にかなり安定だとか、pHが変わるとなぜメチルオレンジの色は変わるのかなど、すべてバラバラの知識で、接点が見えてこない。しかし実は、量子化学を用いれば、すべてを一貫して説明できるのだ。

 何と言ってもこの本のよいところは、付属CD-ROMの分子軌道計算ソフトウェア"WinMOPAC"を使って、実際にそれを確認することができることだ。また、量子化学をまったく知らない人のためにも、(量子化学を学ぶのに必要な)量子力学の知識からやさしく説明している。


 しかも、このソフトウェアに慣れてこれば、ポリアセチレンのような導電性高分子(※実際はブタジエンで代用)のドーピングの効果を試してみたり、本当にオゾンは紫外線(λ=200-300nm)を吸収するのかとか、星間物質として確認されているH3と地球上に存在しているH2との違いは何かとか…、アイディア次第ではいろいろ試すことができる。

(※付属のWinMOPACは体験版なので、非水素原子が最大15個までの分子しかシミュレーションできない。実は30原子くらいまでできれば、有機EL分子の発色や分子エレクトロニクスの分子スイッチなどについてそれなりにシミュレーションできるのだけれど…。)


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