この「ナノエレクトロニクス」のホームページは、現在、サイエンス・グラフィックス(株)が管理しています。すべてのお問合せはこちらにお願いします。また、このホームページは2003年までのもので、現在は内容的に古くなっている可能性がありますが、あらかじめご了承下さい。

ナノテクノロジーの入門サイト。CGを駆使して解説。書籍紹介、R&Dリンク集など


   最終更新日:2003/04/07



光エレクトロニクスの基礎と活用法―発光ダイオードからフォト・カプラ,赤外線,光ファイバの応用まで
/CQ出版


ヤリーヴ光エレクトロニクス 基礎編
/ 丸善



 

  
イントロダクション
LEDを理解するための前知識
LEDの仕組み 基礎編
LEDの仕組み 応用編
次世代照明としての白色LED

リンク集

 
発光ダイオード、LED(Light Emitting Diode)
- イントロダクション


 あたりを見回していると人工的な光はいくつも見当たるが、電気がもとになっている光にはどんなものがあるだろう?まず間違いなく、白熱灯が目に入る。蛍光灯もそうだろう。この二つに関しては、どこに行っても見ないことはない。ただ、他にも必ず見るものはないだろうか?そう、「発光ダイオード(LED,light emitting diode)」だ。

 例えば、テレビやビデオの位置指示灯にはLEDが使われている。こう言われると、LEDは脇役みたいなものかと思うかもしれないがとんでもない。90年代後半になって青色LEDが実現し、RGBの三原色がそろったということで、LEDでフルカラーを再現できるようになった。街中の大型ディスプレイはこのLEDによるものだ。その他、カラーコピー機やスキャナー、レーザープリンターなどにもLEDが使われ、テレビやオーディオのリモコンには赤外線のLEDが使われている。現在、CDよりも高密度なDVDが実現しているのは、半導体青色レーザーの基礎となる青色LEDのおかげだ。

 さらにLEDは、19世紀の終わりからずっと照明の主役だった白熱灯に取って代わる日も近いといわれている。白熱灯は熱の副産物として光を得ているわけだから、エネルギーを無駄にする部分が多い。しかし、LEDは電気を直接光に変えているので、エネルギー的にも効率がよい。電気が直接光になるこの現象を、「
エレクトロルミネッセンス(EL)」という。

 こうして21世紀の光として期待されているLEDだが、実際のところ、その原理はどうなっているのだろうか?今回は、いわゆる無機結晶を使った発光ダイオードの仕組みについて見てみることにしよう。

 (最近では、有機分子からなるLED(
有機EL)が大きくメディアに取り上げられているが、有機ELは今回のLEDとは別に扱っている。応用の幅の広さでは、無機結晶をつかったLEDよりも有機LEDの方がはるかに面白い。詳しくは「有機ELディスプレイ」を参照。)



LEDを理解するための前知識