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シマウマの縞模様はどこからやってくる? 補足資料 |
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そこで、この反応機構がどのような仕組みになっているかを少し詳しく考えてみましょう。ちょっとしたパズルなので、頭を柔らかくして見てください。(BZ反応は非常にたくさんのステップを含んでいるので、次のモデルは化学振動に関わるステップだけを抜き出したもの。) 1. A+X→X+X 2. X+Y→Y+Y 3. Y→B (Aは一定割合で供給される、Bは一定の濃度に保たれ残りは排出される) ステップ1と2が自触媒反応です。確かに、1,2,3すべてを合わせて考えれば、AがBになるというだけの反応ですが、振動が生じてくる理由は、その結果よりも、途中の1と2の自触媒反応の方にあるのです。 まず、自触媒反応の特徴にしたがって、ステップ1でXは爆発的に増加します。ところが、Xが増加すると、ステップ2が起こるチャンスが高くなります。そのため、Xの増加に少し遅れて、Yが爆発的に増加します。しかし、これによってYがXを大量に使用するのでXの量が減少しステップ1の反応速度が遅くなります。そのためステップ2の反応速度も遅くなり、Yが減少します。今度はYが減ったために、Xは消費されることなく再び怒涛のように増加するチャンスがあるといったように、XとYの周期的な濃度変化の追いかけっこが続くのです。(実際に振動を調べるには、反応機構から微分方程式を立てて数値的に解を求める。) なかなかX,Yといった抽象的な文字ではイメージが沸きにくいかもしれませんが、ちょうどこれは「ライフゲーム」の発想と同じです。つまり、Xをウサギ、Yをキツネとみなせばイメージがわきやすくなります。「ウサギの増加によって、キツネはえさに困らず、急増することができる。しかし、キツネがウサギを食べ過ぎると、今度はキツネのエサがなくなり、キツネも多くは生存できない。そして天敵のキツネが少なくなればウサギは増殖するチャンスが増える・・・。」という具合です。ライフゲーム以外にも、電気回路のフィードバック現象と似ているところもあります。これが化学振動の背後にある概念です。 記事本文にもどる |
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