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難病とたたかいを展開するナノマテリアル 1/12 ナノテクノロジーは医療や創薬の分野にも大きな影響を与え始めています。血管の中を宇宙船が進んでいく様子を想像するのはまだはやいですが、将来はそれに負けないくらいユニークな研究が世界中の進行しています。その中でもバッキーボールやデンドリマー、量子ドットといったナノマテリアルの活躍が期待されています。 2001年科学トップニュース 12/27 人気投票 ピックアップ 2001年の科学トップニュース ジャイロスコープ:フーコー振り子からセグウェイ、さらに… 12/15 ブリキのおもちゃから自動車、船舶、体感ゲーム機、飛行機、ミサイル、そしてあのセグウェイ(ジンジャー)に至るまで、バランスをとっているのはジャイロスコープといわれる一連の装置です。これは100年以上も前に科学者フーコーの考え出した二つの装置と原理を同じくするのもなのですが、いったいどういったものなのでしょう? ナノ、ピコ、フェムト、アト…見えてきた超短時間の世界 12/7 化学反応の最高潮でいったい何が起こっているか、つい最近まで、そのことはほとんど知ることはできませんでした。しかし、最近のフェムトパルスレーザーのおかげで、そこで何が起こっているかを垣間見ることができるようになってきました。こうして描き出された分子の「出会い」とは非常に生き生きとしたものでした。 シリコンにない可能性を広げるプラスチックコンピュータ 12/1 買い物を簡単にするということでクレジットカードやバーコードはレジ前で奇跡を起こしました。しかし、これもフルプラスチックのコンピュータの便利さにはかないません。しかも、インクジェットプリンタのようなもので簡単に作れるため、コストをかけずつくることが出来ます。これまでシリコンチップで出来なかったことがプラスチックチップで可能になりつつあります。 家庭のコンセントから宇宙へ繋がる 宇宙太陽光発電衛星構想11/24 テレビや携帯電話のように電磁波で情報を送るというのはありふれた発想ですが、電磁波の一つであるマイクロ波で電気を送ろうという計画もあります。宇宙に太陽光発電所をつくり、そこから電気をマイクロ波で地上に送ろうというのです。20年ほど前に騒がれ、しばらく耳にしなかったこの計画ですが、また最近になって多くの国の政府の関心を集め始めているのです。 DNAと自ら完成するジグソーパズル、チェス、数学の問題11/17 水の中にジグソーパズルのピースとフレームを投げ込んでかき混ぜ、放っておけば完成しているというのは、ありえないことのように聞こえます。しかし、DNAのパズルならこれも可能です。実際、この方法を利用して、DNAチップなどが医療や分析化学に使われています。また、これを利用すればDNAはジグソーパズルを組み立てるだけでなく、難しい数学の問題やチェスまでも解くことができます。 シマウマの縞模様はどこからやってくる? 11/10 シマウマの縞模様やキリンの斑点はいったいどこからやってくるのでしょうか?自然界にはさまざまな模様があふれていますが、これを遺伝子だけで説明することはできないでしょう。遺伝子では、次に生まれてくるネコがシマかブチかを知る程度で、どのような模様になるかまではわかりません。実はこういった模様は周期性をもった化学反応の現れなのです。 マクロスケールの常識を覆す分子モーター 10/27 バクテリアの持っている鞭毛の分子モーターを見ると、私たちの知っているモーターとあまりにも似ているのに驚かされます。ところがそれは見かけ上の話に過ぎません。バクテリアたちはそのサイズのために絶えず分子の激しい衝突にさらされ、人工のモーターとはまったく別の「ノイズ」の多い環境に置かれているのですが、それにうまく適応し、さらには利用さえしているのです。 超低温の世界は量子ワンダーランド 10/20 超低温でのみ現れる物質の第5番目の状態、「ボーズ・アインシュタイン凝縮」は、非常に興味深い現象です。例えば、BECでは、量子的な性質がほとんど同じになるため、複数の原子集団が一つの原子のような振る舞いをします。他にも超伝導や超流動という異様な振る舞いもこのBECが関わっていると考えられています。最近では、ブラックホールや超新星との類似が指摘されています。さらに原子レーザーなどは、今大きく発展しているナノテクノロジーなどに大きな貢献をするでしょう。BECはここ数年で最も大きく成長した物理の研究分野です。 バイオテロの可能な時代:最先端の攻防 10/13 生物兵器は、他のどの兵器とも違って感染し自己増殖します。それどころか遺伝子操作によってより毒性が強く死滅しにくくすることもできます。しかも遺伝子操作の「変装」によって、これまでのワクチンや抗生物質が効かなくなるだけではなく、はじめのうちは生物兵器に何が使われたか特定することさえできないかもしれません。そのため、これまでとは違った対応が必要になるのですが…。 量子テレポーテーションと不落の量子暗号 10/6 「量子テレポーテーション」と呼ばれる非日常的な現象を利用すると、何キロも離れた場所に粒子を「テレポーテーション」させることができます。これによって決して破られることのない量子暗号が可能になるのですが、理論的にも技術的にも多くの課題を抱えていました。しかし、最近ではこの量子テレポーテーションがあちこちの研究所で実証されて、量子暗号の実現がますます近づいています。 プリオン病:死の病原体の足取りを追え 9/29 狂牛病やヤコブ病の病原体とされる変異プリオンは、ウィルスや細菌など従来の病原体とはずいぶん違った性質をもっています。なぜ遺伝物質を持たないタンパク質が伝染するのか、ましてや種の壁をこえて伝染するのかといったことに関しては、まだはっきりしないことが多いといえます。そういった状況で、どういった目的でどういった研究が行われているのでしょうか? ポストゲノムの新しい方向性 システムバイオロジー9/15 現在、ポストゲノムなどと騒がれ、さまざまな遺伝子やタンパク質の構造のデータベースが氾濫しています。ただし、このデータを創薬や医療などに利用するには、いくつものタンパク質の関わるシステム全体としての理解が欠かせないと言われています。しかしその具体的な方向性はあまり示されていません。そこで期待されているのがシステムバイオロジーなのです。 銀河系の中心からウインクしたのは誰?やっぱりブラックホール9/15 以前から、他の銀河と同じように、銀河系中心にも大きなブラックホールがあると考えられていました。ところが直接見ることのできないブラックホールの存在を示すのは容易なことではありません。ところが、ブラックホールの境界である「事象の地平」ギリギリのところから、私たちに投げかけられたメッセージに注目して、その存在を示す有力な報告がされました。 マイクロチップに溶けこむ神経細胞 9/8 マイクロチップの上に縦横無尽にネットワークを張りめぐらす神経細胞を利用して、ニューロチップと呼ばれるものがつくられています。これは、人工網膜やバイオセンサーといった医療パーツに応用できるだけでなく、より優れた人工知能をつくることにも役立つでしょう。しかし、本当に生きた神経細胞をシリコンチップに共生させることはできるのでしょうか? ヒトデに大きな可能性を見出すバイオミメティクス 9/1 思わぬところに、可能性は隠れているものです。海底に存在するヒトデの仲間に、光に非常に敏感なものがいます。けれどヒトデには目はありません。科学者も長い間、その謎に首を傾げていたのですが、その答えは骨格にある結晶構造にあることが分りました。また偶然にもこの仕組みは、人間が最近になってつくるようになったものですが、この最先端技術とブリトルスターとを比較すると面白いことが分かってきます。 幹細胞: Here, There and Everywhere? 9/1 胚幹細胞は倫理的に難しいところがあるため、胚以外に幹細胞を探している科学者も少なくありません。そのため、毎週のように骨髄、脳、皮膚、肝臓などといった細胞から幹細胞が見つかったというニュースが流れています。しかし、結局のところ、大人の体からとれる幹細胞の可能性はどうなのでしょうか? 移住と風習とYとmt 8/25 Y染色体やミトコンドリアのDNAが受け継がれるとき、男女の性が重要になります。そのため他の遺伝子では分からない面白いことが分かることがあります。例えば、民族によって結婚の風習などはずいぶん違うわけですが、こういった文化の違いもY染色体やミトコンドリアのDNAにも違いとして刻み込まれているのです。少し言い方を変えれば、結婚の風習がDNAの多様性を決めるということにもなります。 シリコンと光のできちゃった結婚とその解決 8/25 地球にはたまたまケイ素が豊富に存在していて半導体はシリコンを中心に発達しました。一方、通信の方は、光ファイバーがベストだということがわかってきました。お互い別々に進歩してきたのですが、ブロードバンドという共通の目的のために、急速に歩み寄りをはじめました。こういった成り行き上、二つの間で電子と光子を変換する必要があるのですが、ここがうまくいきません。さて、この成り行き上の結婚を、どのようにして幸せなものにするのでしょう。 ナノチューブの奏でる究極のコンピュータ序曲 8/18 「究極のコンピュータ」実現のためには、情報を分子と単一の電子として扱うことが必要となるでしょう。その候補として、カーボンナノチューブがありますが、電気的な性質はまだまだ不明な点が多いのです。ところがSTMを巧みに利用して、ナノチューブ表面に「電子の波」を実験的に見ることに成功しました。今まではこれを波動関数などで理論的に予測することが中心でした。カーボンナノチューブを使ったコンピュータとはどういったものなのでしょう? LED照明に浮かび上がる21世紀の姿 8/11 21世紀の照明だと期待される白色LED。LEDの可能性は照明だけにおさまらず、他にもディスプレイなどへ応用できます。今、有機ELディスプレイというのが注目されて、多くの企業や研究機関が研究開発していますが、実は有機ELディスプレイの背後に、もっと大きな市場と可能性が見え隠れしているのです。 失われた抗生物質に望みをつなぐナノチューブ 8/4 ここ十数年の抗生物質と耐性菌の闘いはまるで不釣合いなトランプゲームのようでした。私たちのカードは限られているのに、細菌には「自然淘汰による進化」というジョーカーのようなカードがあるのです。けれど、今回新しく開発された抗生物質は、そのトランプゲームをよりフェアにするものとして期待されています。
竹馬、酔っ払いは二足歩行ロボットへのヒント 8/4 竹馬に乗ったとき、そして酔っ払ったときは、立ち止まらずに歩いた方が安定性を保つことができるという経験は誰でもあるでしょう。人が歩けるのは筋肉と神経の情報伝達がしっかりしているためで、ロボットに真似できないような芸当だと考えられることが多いのですが、一方で重力などのもっと基礎的な物理法則だけで説明できるような歩行というものがあるのも確かです。この歩行について研究するにはさまざまな意義があります
生命のごとく成長するウェブの向かう先は?7/28 インターネットやウェブは、人の意思によって出来上がっていくはずなのに、予測できないほど複雑に成長していき、むしろ細胞や生態システムなどと同じような複雑な様相を呈し始めています。インターネットでは毎年のようにコンピュータウィルスの被害が報告されていますが、予測したり防いだりできないのでしょうか?実はその手がかりは、インターネットやウェブ、細胞、生態システムなどに共通している、ある関係から見出すことが出来ます。 猛獣の前で踊るガゼルと紅葉に共通するものは? 7/21 紅葉について、色素となる成分の化学式を書くことは簡単です。ところが、紅葉する目的は何なのかということは、ほとんど調べられてきませんでした。それぞれ違った色をわざわざつけるのはなぜでしょう?血液の色のように、意味のないことなのでしょうか?そこで、紅葉の目的を考えた生物学者がいます。チーターの前でわざと余裕の踊りを見せてチーター狩の意欲を失わせるサバンナのガゼルのように、紅葉には、害虫に対する警告の意味があるのではと報告しました。 fMRIごしに見える「考え中」の脳の場所 7/21 ここ数年認識神経科学は、fMRIを利用して脳の活動領域をピンポイントで示すことができるようになりました。この技術は、この分野だけにおさまらず、精神病などの研究にも利用されるようになってきました。しかし、そんなfMRIにも克服すべき課題が残されていたのですが、最近になってその謎が明らかになりました。 クローン、遺伝子組み換えベビー等の失敗の共通点は? 7/14 クローンに遺伝子組換えベビー、そして同性間での出産など、最近話題になっているこれらの問題すべてに共通しているのは、生殖は必ずしも1カップルの男女が必要とは限らないということです。核移植をする技術さえあれば、性やパートナー数にあまり意味はないかのようです。これらを個々の問題としてとらえ、どこまで安全でどこまで許せるかといった議論になることも少なくはありませんが、すべて遺伝子学上で、ある共通した問題を抱えていることも注目するべきでしょう。それは「刷り込み遺伝子」と呼ばれる特有な遺伝子の存在です。改めて、生殖医療技術を考え直す必要がでてきました。 太陽ニュートリノ問題の解決は深遠なる謎への入り口 7/14 太陽から発せられたニュートリノについて、実際に観測できる数は、理論上で予測されるものよりずいぶんと少ないものでした。それがなぜかは30年以上謎のままでした。実はこの原因は、ニュートリノが巧みな「変装」で多くの科学者を欺いていたことにあったのです。しかし、今回の発見により、ようやくこの問題に終止符が打たれました。 光ファイバーの見えないガラスの壁 7/7 あちこちで21世紀は光ファイバーの時代だと聞かれます。大容量情報伝達が可能なのは間違いないのですが、物理的限界というものも忘れてはなりません。ところが、この光ファイバーはその性質上、なかなかその限界を計算することができませんでした。しかし最近、ベル研の技術者がその限界を導き出しました。今のうちから限界の話をするのもタイミングが悪いように思うかもしれませんが、今後有効に光ファイバーの可能性を引き出していくには限界を知ることは重要なのです。 華麗なる恐竜絶滅理論 7/7 ある宇宙生物学者が、物理公式や惑星の軌道データをコンピュータにプログラムして、太陽系モデルをつくっていました。そのコンピュータモデルのシミュレーションで年代を遡っていたところ、約6500万年前から太陽系の様子が変わるという結果がはじき出されました。ところが誰も予想していなかったことに、この計算結果は、恐竜の大量死があった時期と偶然にも一致しているです。そこでこの学者は、年代が一致した理由を考え、結果を報告しました。 ヒトゲノム・デバッグ 6/30 ヒトに細菌と共通の遺伝子が100個以上も含まれている。いったいこれはどういうことでしょうか?この理由をめぐってさまざまな生物学者が議論を巻き起こしています。もっとも、この議論を一部の学者だけの争いだという人もいますが、実はこれと同じ内容が遺伝子組換え技術などの安全性を考える上でも重要になってくるのです。 水に浮く「水滴」 6/30 水滴をあるパウダーでコーティングしてやったところ、まるでゴムボールのような形で静止しました。しかも、面との摩擦が少ないため周りの影響に敏感で、この性質を利用して、薬の性質や環境汚染の度合いの評価などの、ミクロ流体工学に応用できると考えられています。また、普通の水滴のように「すべる」のではなく「転がる」ため、遠心力によって速度に応じドーナツ型になったりピーナッツ型になったりします。これは天体の不思議な形を説明するキーになるとも考えられているのです。 飛べないといわれた昆虫のロボット・ショック 6/23 かつて昆虫たちは、航空技術者に理論上は飛べるはずないと言われていました。ところが比較的最近になって、なぜ昆虫があれほど機敏な動きが出来るのかという理由が分かってきました。実は飛行機とはずいぶんと違った原理で飛んでいるのです。また、この原理を利用して、まったく新しいタイプの飛行ロボットをつくろうと考えられています。 DNAメッセージ・イン・ア・ボトル 6/23 まだ見ない知性を持った生命が拾ってくれることを期待しながら、自分のDNAと手紙、写真などを宇宙船に乗せて、太陽系を越えて、宇宙の果てへと飛ばす・・・。自分の書いた手紙をビンに詰めて海へ流すという発想とちょうど同じような夢のあるプロジェクトが、ヒューストンのあるベンチャー企業によって行われようとしています。 ジャガイモから作ったクモの絹 - 遺伝子組換えの可能性 6/16 絹といえば、繊細でしとやかなイメージがついてまわりますが、それとは裏腹に、いずれ絹が防弾チョッキやパラシュートのストラップなど丈夫な繊維としても使われることになるかもしれません。しかも、絹の繊維に必要なのが、畑で栽培したジャガイモから採れるものだとしたら…。とってつけたような話ですが、5年後にはこのことを当たり前になっているのかもしれないのです。 「恒星/惑星」の話をややこしくする天体 6/16 今までは太陽系の外の宇宙でも、太陽系のような恒星と惑星のモデルが典型的だと考えられていました。ところが最近、太陽系はとくにシンプルな例で、宇宙にはもっと複雑な惑星系が存在していることがわかってきました。とくにその話をややこしくしているのが、巨大な惑星ともできそこないの恒星ともつかない「褐色矮星」の存在でした。 ナノロボットからDNAのコピーの不思議へ 6/9 ナノテクノロジーを利用してなにかをつくるといえば、分子を一つずつ直接動かしていくことを私たちはイメージします。しかし、分子の振る舞いを専門にしている科学者は、もっと別の方法を利用して、分子からものをつくるほうが優れていると考えているのです。 ハチの距離感覚と「8の字ダンス」 6/9 近いものは速く動いて見え、遠いものはゆっくりと動いて見える、あまりにも当たり前のことで、わざわざ科学的に説明しようとも思わないかもしれません。しかし、当たり前だけに盲点となりやすいこの現象に注目して、ユニークな実験を通して、ハチのコミュニケーションである8の字ダンスに、新しい意味を付け加えた生物学者がいます。 ライフセーバーなスクリーンセーバーの裏側 6/2 昔はパソコンのモニターを画面焼けから守るのが役割だったスクリーンセーバーが、今後は人の命を救うことになるのかもしれません。SETI@homeなどに代表される分散コンピューティングを利用した、治療薬の開発やタンパク質の構造の解明のプロジェクトです。ただし、純粋な好奇心によるSETIの宇宙人探しのプロジェクトと違って、これらのプロジェクトの裏側には、ずっと複雑な背景があるのです。 星の泡を吹き出す誕生 6/2 太陽系からはるか彼方の宇宙で生まれた星の奇妙な行動に、多くの科学者が注目しています。この発見は、今まで信じられてきた星の誕生について見直す必要があるかもしれないという点でも興味深いのですが、他にも注目すべきことがあります。それは、星の誕生というような大きな出来事が、人の寿命くらいのわずかなあいだにおこっているということです。もしかすると宇宙というのは、今まで考えられてきたようなゆっくりと変化していくものではなくて、もっとダイナミックなものなのかもしれません。 比喩表現が連発する量子コンピュータ 5/26 「不思議の国のアリス」を書いたルイス・キャロルは、想像力の豊かな作家でしたが、そんな彼でもおそらく想像すらできなかった世界があります。それは量子の世界です。この世界では私たちが直感的に理解できないような不思議なことばかりが起こっています。そして、量子コンピュータはこの世界の性質をうまく使っていこうとしているのです。 生命の左利きの謎 5/19 食卓に置かれた味の素を眺めること、地球上の生命がどこからやってきたかという疑問がわく。つながりが全然ないように見える味の素と生命の起源ですが、実はこの二つにはある共通した謎があります。いったい、この二つにはどのようなつながりがあるのでしょうか。 「平ら」な宇宙 5/19 最近、「平ら」な宇宙像というものが注目されています。この宇宙像はビッグバンにはじまり、そして、今もさらに加速しながら膨張しているというものです。しかし、いったい「平ら」とはどういうことなのでしょう?それに、どうして平らだと分かったのでしょう? エイズの起源をめぐる争い 5/12 現場に残された膨大な手がかりを結びつけていき最後に犯人へとたどりつく、まるで探偵のような手法でエイズの起源を追い詰めていく本があります。エドワード・フーパーの書いた"The River"という本です。当時、この本は科学者の関心をあつめただけではなく、もっと幅広い人の関心を集め、大きな議論をよびました。そして、2年がたった今、その議論はどこへと向かっているのでしょうか? あなたの遺伝子は甘党? 5/5 私たちはなぜ甘いものに理由もなく惹かれるのでしょうか?おいしいから?いいえ、それだけではありません。実は、その理由は私たちの体の奥底にある遺伝子に関係していたのです。 エジプトのピラミッドと同時期の南米の都市 5/5 ペルーの内陸部の遺跡が、エジプトのピラミッドと同時期の都市のものだということが分かりました。もちろん、これがアメリカ大陸の最古の都市ということになります。ところが、この都市はただ古いものだというだけではなく、今までの一般的な考え方にいろいろと疑問を投げかけるものなのです。 オーロラ騒ぎと最近の太陽の事情 4/21
四月をむかえた始めの週に、アメリカの南西岸の人々は、いつもと違った異様な夜をむかえていました。それもそのはず、夜空に美しいオーロラが見られたのです。しかし、この珍しい現象は、もっとスケールの大きな出来事の一部分にしか過ぎなかったのです。 「へそ曲がり」レンズとマイナスの屈折率 4/21 レンズのおもな役割といえば、歴史的に見ても長い間、ぼやけたものをハッキリ見せたり、小さなものを大きく見せたり、光を集めたりといったものでした。しかし、今回紹介されたのはこれらとはまったく違うものでした。 火星の全盛期を探れ 4/14 たえば高解像度カメラは、火星の地表に水が流れた跡をたくさん見つけましたした。また、MOLAは火星にエベレストの二倍ほどもある山を見つけましたし、深さが10Kmほどもあるようなクレータも見つけました。 ヒトクローンに立ち込める暗雲 4/14 ドリーが登場したときは明日にでもクローン人間が登場するかといった勢いでしたが、最近では科学者も、クローンで健康な動物を生み出すことは予想したより難しいと認識しなおしつつあります。 ナノテクノロジー序章:小さな世界の大きな情報スペース 4/7 今までのような半導体の小型化の技術の進化の限界がいずれやってくるということが分かっているからなのです。今の半導体の進歩の象徴であるムーアの法則は、そのうち破綻してしまうのでしょうか。 ザトウクジラとビートルズ 4/7 私たち人間のファッションと同じで、ザトウクジラたちも流行に敏感なのです。だから、群れの中でほとんどのオスが同じラブソングを歌っているときはそれを歌い、ひとたびメスに人気のある新しいラブソングが流行り始めると、そのラブソングを歌い始めるというわけです。 DNAの無限の可能性 4/7 そして、DNAにはまだ面白いことがあるのです。DNAの分子は伝導性を持っているのです。さらにはDNAは絶縁体にも、半導体にも、そして超伝導体にもなるのです。このように、どこからスポットを当てても、DNAには面白いことばかりです。 ヒトの進化の歴史を変える頭蓋骨 3/31 私たちにとってアウストラロピテクスは本当に直結の先祖なのか、または、ヒトの進化の過程は樹形図のような単純なものではなくて、絡まった茂みのようにもっと複雑なものではないのかという声が高まってきました。 記憶はガラスの中に 3/3 私たちが「スターウォーズ:エピソードU」を家庭で見るころには、DVDではなく、このガラスのようなブロックをプレーヤーに入れて、この映画の高画質な映像を楽しむ、こんなことが現実になっているのかもしれませんね。 ポスト遺伝子組換えを語る企業 3/24 しかし少なくとも交配なら、遺伝子組換えが受けているようなその批難を避けることができます。つまり、遺伝子情報を利用するからといっても、やっていることはあくまで交配なので、従来の品種改良とまったくかわりません。遺伝子を異種間で切ったり貼ったりする遺伝子組換えとは違うわけです。 ゴッホの足取りをつかめ (ショートコラム) 3/24 ゴッホのスタイルというものは、想像力によるのではなく、あくまで自分の目で見たものをスケッチするというものです。そして、この5枚の夜の絵も例外ではなく、現実に対し非常に忠実に描かれているのです。それを科学の視点からものぞき見ることができるのです。 帆船で宇宙を旅しよう 3/17 宇宙を帆船で旅するとは、なんとも夢のある話だと思いませんか。この帆船はソーラー・セイル(solar sail)とよばれ、従来の宇宙船とは大きく異なるものです。例えば帆船の特徴にあるように燃料が必要ありません。 英会話教室へ行く必要はありますか? 3/17 子供というのは、私たち大人より何か優れた能力を持っているのでしょうか?私たちにないような特殊な能力のおかげで、子供たちはなんなく第二外国語を覚えてしまうのでしょうか 野菜が嫌いな別の理由 3/10 対照的なのが果実部分でしょう。果実部分は動物に食べてもらって、種を別のところに運んでもらうという話で有名ですね。ただしあれは果実の部分の話で、野菜は食べられたくないのです。だから、「苦さ(まずさ)」をもって動物に食べられないように進化していったのです。 身近なものから超伝導 3/10 Natureの編集者も今回の発見を過去十数年の超伝導の分野でもっとも驚くべき発見だとほめたたえています。ではいったい何で、これほどまで大騒ぎになったのでしょうか。この発見の意義は、数字やこの発見のみを見ていては、少し見えにくい仕組みになっています。 南極の氷の下に眠る知られざる生命 3/3 海から生命がはじまったとするなら、エウロパには生命が存在するかもしれません。こんな魅力的な天体はなかなか存在しないのですが、今のところエウロパへの調査の予定はハッキリしていません。しかし、地球上にエウロパにそっくりな場所が存在し、科学者はここに注目しています。 瞳の奥に見えるもの2/24 この現実の世界にも、瞳を見ることで、赤ん坊の頭の中を覗き込むことができる科学者がいるのです。たとえ赤ん坊自身が意識していようといなかろうと頭の中が分かってしまうのです。 (読者からの意見が届いています。こちらから見ることができます。) ゲノム・ウォーズ 2/20 今の子供たちが、化学の周期表を学ぶころには、おそらくヒトゲノムの配列図も周期表と同じくらい基本的なものとなっていると考えられますが、そう考えるとヒトゲノムの配列図が特許化されているというのはおかしなことといえるでしょう。 そして光は止まった... 2/20 それは、ある別々に行われてきた二つ実験で、光をつかまえ、完全に止めてしまったというものです。そして、再び思いのままに光を放つことができると言うのです。もちろん、これは何かの比喩ではなくて、文字通りの意味です。 映画より深刻-地球の危機 2/12 ちょっとまえに、隕石衝突物の映画ラッシュがありましたが、あれもまんざら嘘じゃないんですよ。むしろ、かなり深刻で、実際のところ多くの科学者は、その迷える小惑星が地球に衝突し、地球を壊滅的な状況に陥れると考えているのです。 先祖は遠く宇宙から... 2/9 この実験により、生命は宇宙空間ではじまったという信頼性がより高まったのだ。今までに地球の生命は宇宙からやってきた隕石によってもたらされたといった生命飛来説は、確かにあった。しかし、これは数年前まで、科学者の大多数はバカげた説だとして、SFの代物か何かとしてまじめに議論するようなことはなかった。ところが、今回の発見により、そのことは、もはやSFで笑い飛ばすわけには行かなくなった。 「ますます肩身の狭くなる”惑星”冥王星」 1/25 もし冥王星が1930年でなくて1980年に見つかっていたら、間違いなく惑星とは呼ばれなかっただろうというのが学者の一般に言われることです。そんなバカな、と思うかもしれませんが、ある博物館では最近冥王星が太陽系の惑星のリストからはずされました。 |
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