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ナノテクノロジーの歴史


分子や原子を扱うといっても、最近になって突然それができるようになったわけではないでしょう。それに、分子や原子を直接見ることが出来なければナノテクノロジーなど実現するはずもありません。そこで、59年のファインマンの演説に始まり、96年にナノサイエンティストで初のノーベル受賞者が登場するまでの間、何が起こったのか、簡単に見てみましょう。


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  ・・・「気になる科学ニュース調査」からの関連記事です。
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■1959年
"There's Plenty of Room at the Bottom"
 ナノテクノロジーというものが始まったのは、まさにこの瞬間からといえるでしょう。リチャードファインマンがカルフォルニア工科大(CalTec)で、この講演をしたことによります。当時としては、あくまで理論上の話で、現実味を伴わない話ですが、こうして半世紀ほどたとうとしている今、ファインマンの予言は見事にあたったといえるのでしょう。ナノテクの歴史について何かと語り草になることです。
 "There's Plenty of Room at the Bottom" - Zyvex(英語)
 ファインマンのスピーチを収録。



■1981年
走査トンネル顕微鏡(STM)の発明
 このSTMの発明は、あとあとのナノテクノロジーの発展に大きく貢献することになります。Gerd BinnigとHeinrich Rohrerの2人が、はじめて走査トンネル顕微鏡STM(Scanning Tunneling Microscope)を発明したのです。当然のことながらこの2人はのちにノーベル賞をもらっています。この発明によって、ナノの世界がよりハッキリと見え、直接触れるようになってきました。1986年のノーベル物理学賞は電子顕微鏡に関することがテーマ。
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 ナノテク>実現手段>SPMによる表面分析
  Surface Studies by Scanning Tunneling Microscopy- Physical Review Letters vol49 1982
 Heinrich Rohrer - nobel e-museum
  Gerd Binnig - nobel e-museum
  発明者の2人の自伝。



■1986年
原子間力顕微鏡(AFM)の発明
 81年のGerd BinnigによってAFM(Atomic Force Microscope)が発明されました。これもSTMに似た仕組みなのですが、トンネル電流ではなく原子間力を利用したものなので、導体以外のものも観察することができるようになりました。そのため生体内の物質も観測できるようになりました。
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 ナノテク>実現手段>SPMによる表面分析
 Atomic force microscope - Physical Review Letters vol.56 1986

 このAFMの発明について発表された論文の抜粋



■1986年
エリック・ドレクスラーの"Engine of Creations"とナノテク狂信者
 1959年のファインマンのスピーチは当時評判になりましたが、それ以降ほとんどナノテクノロジーが語られることはなくなりました。そんななか、エリック・ドレクスラー(Eric Drexler)が、"Creation of Engine"をかいて、初めてナノテクノロジーに現実性を持たせました。ところが皮肉なことに、その内容があまりにも魅力的だったため、ナノテク狂信者が現れ始めるようになりました。そんなわけで、ナノテクノロジーはアカデミックから批判され疎まれていく存在になりました。
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 "Engines of Creation" (全文)- Foresight



■1991年
"Nanosystems"が出版される

 "Engine of  Creation"を書いたときは、思わぬ結果になってしまったドレクスラーでしたが、新たにNanosystemsという本を出版しました。この本によって、分子ナノテクノロジーという分野が確立したとも言われているほどの名著です。もはや、ナノテクノロジーが本当に可能なのかどうかという議論でなく、具体的にどのような手段で可能にしていけばよいかという議論にまで進むようになりました。
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 Nanosystemの紹介 - Zyvex



■1996年
ForsightとScientific Americanがナノテクノロジーについて議論をおこす

Scientific Americanが発表したナノテクノロジーについての短いコメントに不都合があったことにすべてが始まります。それを非営利研究組織のForsightが指摘し、大きな議論となりました。結果として、議論を通してナノテクノロジーの重要性がより認識されるようになりました。
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 MEGA-DISCORD OVER NANOTECH - Scientific American
  これが問題となったSciAmの記事。意見書なども掲載されている。
 Foresight Debate with Scientific American - Foresight
  この議論についてのレビュー




■1996年
ナノ科学者が初めてノーベル賞を受賞する
 今ナノチューブは、ちょっと変わった形のフラーレンを使ってつくったりするのですが、それを発見したライス大学のRichard Smalleyがノーベル賞を受賞しました。このフラーレン(C70)は、そのかたちがアメリカの偉大な建築家であるバックミンスターの作ったドームに似た形だったので、それにちなんでバッキーボールと呼ばれています。
 Nanotechnologist Wins Nobel Prize in Chemistry for Discovering Fullerenes -foresight


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