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Semiconducting Polymers: Chemistry, Physics, and Engineering
/John Wiely & Sons


高分子エレクトロニクス―導電性高分子とその電子光機能素子化
/ コロナ社


導電性高分子のはなし
/ 日本工業新聞社



 

  
イントロダクション
導電性は何に由来する?
キャリア移動度-π共役構造
キャリア濃度-ドーピングでキャリアを注入
応用例1;バックアップ電池、機能性コンデンサ
応用例2;有機EL、高分子LED
応用例3;有機トランジスタ、プリンタブル回路

リンク集

 
導電性高分子
 − 導電性は何に由来する?


 電気を通すといってもその程度によって、導体(金属)、半導体、絶縁体などといくつかの種類に分かれる。電気をどのくらい通すかという目安に「導電率」というものがあるが、導電性高分子を含む様々な素材の導電率についての図を下に示した。

様々な物質の導電率


 導電率σは、次のような簡単な関係式であらわすことができる。

   
σ=n×e×μ

 eは電荷素量で変化するものではないので、注目すべきは「
キャリア濃度」nと「キャリア移動度」μの二つということになる。この二つをもう少しわかりやすい言葉で言いなおすなら、電気の流れを担う電子や正孔(キャリア)の数はどのくらいあるのか、また、キャリアの通り道は動きやすいものかということになる。

 導電性高分子の性質をつかむためには、キャリア濃度とキャリア移動度の二点から眺めるとわかりやすい。まずはキャリア移動度について考えてみよう。



イントロダクション キャリア移動度-π共役構造